新型コロナ感染と悪天候のため延期になっていた園外保育。感染状況と天気予報を詳細に分析し、「この日しかない」と結論付けたのが7月21日。その日は職員会議と避難訓練が予定されていましたが、子ども達のために翌日に変更しました。実に2日前の19日の決断でした。中止にするのは簡単なのですが、子ども達の貴重な体験が無くなるのは、子ども達にとっても大損失。すべては子ども達のための決断でした。この園外保育は、長坂保育園開設の時から行っている子供も職員も保護者もとても大切にし、かつ楽しみにしている行事です。過去においてこれまで一度も「中止」になったことはありません。長い長い伝統に守られた行事なのです。天候だけなら「雨バージョン」の計画がありましたが、開園44年目にして初めての「延期」になりました。予想通り、感染者は増えず、天気も曇り、「雨男」と呼ばれる園長の真骨頂です。八戸では一時的に「集中豪雨」的なゲリラ雨があったようですが、新郷村では一滴も雨が降りませんでした。ついてすぐに「魚のつかみ取り」をしました。水路をせき止めイワナやニジマスを6キロ放流してもらい、一斉に川の中へ。コロナで静かにしていた分子ども達は大騒ぎ。「キャー水が冷たい」とか「ヌルヌルしてつかめない」など元気な声に包まれました。今年の年長組は人数が多く、一度に川へ入ると迫力がありました。例年であれば放流する魚の大きさも20~25センチくらいで焼き魚にすると食べごろなのですが、今年は「巨大」に育っており、一キロ単位での匹数では、全員に渡らないので、50匹数えてもらいました。(過去最大の数です)イワナは食べごろの大きさでしたが、ニジマスは「尺ニジマス」(33センチ以上)が多く、とるのも一苦労、食べるのも一苦労でした。50匹の魚は、私と同行した調理員がすべて腹を裂き、血合いや内臓、えらを取り除き、「踊り串」をして炭火で塩焼きにしました。じっくり焼いた「焼き魚」はごごのおやつに回し、その後は「自然探索」や「昆虫探し」に熱中しました。今年は1週間延期になったおかげで「昆虫」の姿が各所で見られ、セミやカミキリムシをゲットしました。特にセミは「幼虫」が羽化するために木に登っているところにたくさん出会い、鑑賞と研究のために何匹か捕まえてしまいました。蝉の抜け殻のたくさん見つけ、大喜びの子ども達でした。午後3時には間木の平グリンパークを後にし、途中で「キリストの墓」により、新郷村の神秘に触れ、帰園の途に就きました。午後5時に帰園した後、副園長たちが子ども達のために「かき氷」を作ってくれ、疲れた体をいやしてくれました。お泊りはなくなりましたが、子ども達には楽しい思い出が残ったようです。本当にご苦労様でした。保護者の方々のご協力に感謝いたします。