明けましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりました。平成29年も良い1年になるよう職員一丸となり保育教育にまい進する覚悟です。人口減少社会に突入し、これまでの社会常識が通用しなくなりました。乳幼児世代と高齢世代の融合、融和が必要になっています。誰しもが年に一度年齢が増え、やがて「老人」と呼ばれるようになります。いかに良い老人になるかは、今現在老人になる前の年代の活躍が重要です。「今やらないでいつやるの。私たちがやらないで誰がやるの」という心境です。政治家や国の役人はこの少子化、高齢化については「先延ばし」をしてきました。そのつけが今現れているのです。昨年は「メール」で、保育が注目されました。保育と保育士の働く環境が今ほど世間の目に触れたことはないと思います。それだけ保育は国や政治家から重要視されていなかったのです。保育制度はまだまだ企業の倫理、大人の損得勘定で動いている感じですが、もっと子供のことを考えなければならない時期に来ているのではないでしょうか。集団より個が幅を利かせ、社会の利益より個人の利益が優先される社会は、とても住みにくいと思います。スマートフォンやゲーム機の発達により、人とかかわらなくても生活できるようになりました。テレビでは殺人事件や自殺のニュースが毎日流れています。コンビニの普及により個人商店が消え、対面で話すことが無くなりました。相手の表情やしぐさから顔色をうかがう必要もなくなりました。でも・・・何か変だなあ、コミニュケーションの訓練はいつするのだろうか。危険だからと言って子供に包丁を持たせない親。その子供はいつ、料理を覚えるのでしょう。20歳になれば誰でもできる・・・・ようにはならないのです。部屋に閉じ込め、勉強ばかりさせても「あいさつ」が出来ない、「返事」もしない。自分のことばかり主張して相手のことを少しも考えない・・・そんな世の中って、楽しいでしょうか。高度な情報社会はこれまでの常識や習慣をことごとく壊してしまいました。親も自分の都合を中心に物事を考えるようになりました(私のこと)。最近は子どもより親の態度が気になります。昔は「預かってもらっているだけでありがたい」という親がほとんどでしたが、最近は保育園の方針、子どもの立場より親の考えの方が大切なようです。「少なく生んで大事に育てる」方法も良いですが、長坂保育園の方針は「異年齢保育」が主体です。子供同士の関わり、いろんな体験を通して社会性を育てる保育を目指しています。もう少し子供に目を向けてほしいなあと思うことが・・・・・・たまにあります。
今日、1月4日、八戸市が「中核市」になり、午前9時30分から「八戸市中核市移行式・連携中枢都市宣言」が行われました。2000を超える権限が青森県から移譲されるようですが、権限と責任は一体です。便利さの裏にはそれと同じくらい責任が加わります。八戸市長、大島理森衆議院議長のあいさつを聞きながら誰かの言葉を思い浮かべました。「八戸市が何をしてくれるのかではなく、私たちが八戸市に何ができるか」を考えなければならない・・・と。権限、利益を享受することはその分責任と役割を果たさなければなりません。良いことだらけというわけにはいかないのです。世間から見れば、私たちはしがない零細企業の園長ですが、子どもたちの保育教育については役割と責任を果たしていこうと思います。「子どもは社会の希望であり、未来を創る力である」からです。子どもが生まれない国、子どもを大切にしない国はやがて滅びるのです。情報社会の中でどのような子育てを発信していくか今年はじっくり考えて行動したいと思います。本年もよろしくお願いいたします。
幼保連携型認定こども園 長坂保育園 園長 川口 司 2017.1.4